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「十月通信」 2015.01.10 第089号
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みなさま、あけましておめでとうございます。
正月は快晴が続いて、空の青さを実感いたしました。この青空は、すべての
人が共有できる宝だと思います。
富士山は相変わらず嫋やかで、美しい姿を惜しげもなくご披露していて、こ
のままのおだやかな時間が続くことを祈るばかりです。
箱根駅伝を観ていましたが、青山学院大学の素晴しさったらびっくりでした
ね。往路も復路も、非の打ち所のない走り方にはほとほと感心しました。相当
の練習の成果でしょう、きっと。
みなさん、今年は、どんな走り方を考えていらっしゃいますか? 身の丈に
あった走法で行きたいですね。当店も頑張りますので、応援よろしくお願いい
たします。
さて、今月のわたしの歌。
♪ 早や四年山の神やら海の神何考える? フクシマ辺り
♪ ああ奇怪奇妙奇天烈厚顔の調子に乗ってるカンテイ辺り
♪ 新宿にバーゲンもどきの拡声器聞こえくるのはイエスの声とか
あの大地震以来の福島はなんの策も講じられていないような気がします。そ
んなことはないのでしょうが。あの緑豊かな美しいふるさとはどうなるのでし
ょう。
世間にはおかしなことや不思議な人々が渾然といます。いろいろな人がいて
いろいろなものがあるのが世の中です。自分もそんななかかの一粒です。それ
でも時々、?となるときがあります。
暮になると、イエスの宣伝スピーカー! が、街角に出没するのです。どう
してだか意味不明、まったくわかりません。あれ、なんでしょう? ただ煩い
だけだと思うのは罰当たりですかね。
■【好きな歌】
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♪ ありし夜の袖の移り香消え果ててまた逢うまでの形見だになき
藤原良経「六百番歌合」
一夜、ともにしたあの人の残り香、それのみが追憶のよすが。あとはなにも
ない。この思い切り。今度、また、逢える日はくるものでしょうか。そんな時
代もあったのですね。いまから八百年も前。
今は、自分からおしかけていく時代。香り香など、それともファブリーズな
どして、さっさと消しているかも。このような歌、現代の女の子など、どう思
うでしょうか、聞いてみたいものです。意外と、おなじこころが残っていたり
して。
正月なので、昔の歌をさがしてみました。
■【「Bar十月」作品展】
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◎岡村征夫写真展「北タイ、チェンセンの遺跡」
:1月5日(月)~17日(土)
「メコン川に沿ったこの街にはタイ王朝の遺跡が多数あります。2ケ月程滞
在してチェンセンの遺跡をまとめてみました」
◎津布久智士写真展「as it is」:1月19日(月)~31日(土)
津布久さんはとても静かな写真を撮る方です。そこにある風景ではなく、な
にか別のところを撮っているような気もします。さて、今年の展示は?
2月は、
◎多賀谷無人展:2月2日(月)~14日(土)
◎伴幹雄展~群がる~:2月16日(月)~28日(土)
■【日本酒の会】
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新年1月・第113回日本酒の会は「長野県のお酒」です。
候補酒は、佐久の花(佐久市)、大信州(松本市)、大雪渓(北安曇郡池田
町)、渓流(須坂市)、信濃鶴(駒ケ根市)、天法(千曲市)、白馬錦(大町
市)、水尾(飯山市)、岩清水(中野市)‥‥。
1月31日(土) 午後7時頃~、当店「Bar十月」で。
最終土曜日より、1週早めて行います。
会費は2,700円、酒肴付。おもに地元のみ流通の、おいしいお酒が登場しま
す。うるさい薀蓄なし。酒肴の持ち込み、また初めての方、大歓迎です!
2月は「神奈川県」、3月は「熊本県」のお酒の予定。
皆様、いっしょに、おいしいお酒を飲みましょう。
■【お知らせ】
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◎『百花十月』第8号、近刊!
ポエトリ:??(細野豊)、スケッチ:猫の行方(岩出靖彦)、ラテンアメ
リカ前衛詩人列伝8(鼓直)
第8号は、鋭意編集中。1月下旬刊行予定です。
■【映画日記】
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なんだか見たい映画が目白押しで、映画館に住み込みたいぐらいです。
さて、12月に観た映画は、
1.オオカミは嘘をつく 9.おやすみなさいを言いたくて
2.天才スピヴィッツ 10.マップ・トゥ・ザ・スターズ
3.メビウス 11.あと1センチの恋
4.幸せのありか 12.バンクーバーの朝日
5.インター・ステラー 13.ガガーリン
6.ゴーン・ガー 14.百円の恋
7.イロイロぬくもりの記憶 15.海月姫
8.ふたつの祖国ひとつの愛-イ・ジョンソプの妻
「メビウス」は、全編台詞なしの作品で、仏像の台座にナイフが隠してあった
り、男性のイチモツがコロコロ転がるシーンにはあれっ?と思ったりした面
白い作品。
「おやすみなさいを言いたくて」は、家庭のある女性カメラマンの視点から自
爆テロを考える佳作。これから徴兵されるかもしれない若者や政治家にも是非。
「ふたつの祖国ひとつの愛」は、韓国人画家と結婚した日本女性の絆のドキュ
メントですが、離れ離れの二人を繋ぐ、手紙の重さに感心いたしました。手紙
は本当にいつでも、人生それぞれの場面に入り込める愛の扉です。これをみて、
手紙を書きたくなりました。
「イロイロぬくもりの記憶」は、シンガポール人家族とフィリピン人メイドと
の交流を描いています。少年が、口とは反対にメイドになついてゆくという、
ありがちなのだがとても幸せな気分になる話。
「ゴーン・ガール」「百円の恋」もおすすめ。
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編┃集┃後┃記┃
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正月、自宅で、久々にDVDなるものを観ました。「らくだの涙」2003年
作。ミュンヘンの映画大学の同級生、モンゴル人とイタリア人二人による卒業
作品。卒業制作とはいえ、とても魅力を感じました。
モンゴルの草原、パオで暮らす一家とたくさんのらくだ。そのなかの一組の
らくだの親子に家族は大わらわ。なぜかというと、母らくだが授乳しないので
ある。子らくだは衰弱しきってしまう。
そこで、なんと、都会から馬頭琴奏者を招いて、草原で音楽を聴かせるのだ。
若い嫁が優しい歌を歌うと、母らくだの心が開いてゆく。嘘のような本当の話。
生きているものは妙なる音楽には優しくなる。なんともほんわかした映画。卒
業作品が世界中の映画館で上映されとことに納得しました。
皆様、今年もよろしくお願いいたします。
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十月通信 2015.1.10 第089号
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日曜は休みます。
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