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「十月通信」 2014.01.10 第077号
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みなさま、いつも御贔屓ありがとうございます。
今年は午年です。千里馬のたとえもあるようにジャンプするもよし、駑馬十
駕(どばじゅうが:のろまの馬でも、たえず努力すればやがて、一日千里を走
る馬に追いつき並ぶことができます!)もよいものです。
元旦から晴天に恵まれた朝を迎えることができて、嬉しい限りです。みなさ
ま、よいお正月を過ごせましたでしょうか。今年は自分を探求したいと思いま
す。心と口と頭が一体であるようにしたいと願っています。
元旦から賀状を書きながら、駅伝三昧でした。走者が、走り終わった後、走
ってきた道に一礼する姿は真摯で、いいなと思いました。
みなさま、この一年を元気で、ゆっくり歩いていきましょう。
さて、今月のわたしの歌。
♪ 寂しさを忙し節でフタをして酒かたわらにおおつごもりよ
♪ 子が居ても暮れには友と蕎麦と酒たまにぽそっと切れるが人生
♪ 正月はただひたすらに籠もりたる修行のように素足のままで
毎年のことながら、大晦日は独身の人はおおよそ一人だと思います。私も同
じで、いつもなんだか忙しい気持ちでいっぱいですが、本当はちょっぴり寂し
いな、と思いつつも、強がり言ってテレビ観てます。
でも暮れには、大勢で年越し蕎麦宴会もできて、幸福でした。短く切れてし
まう蕎麦を見てわが人生を重ねてしまいました。
正月はじっとしていて、外出をしません。まるで修行僧の山籠もりです。健
康も体力も回復しますしね。
■【好きな歌】
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♪ 物部(もののふ)の八十少女(やそをとめ)らが汲(く)みまがふ寺井
の上の堅香子の花 大伴家持「葛葉集」
大伴家持(おおとものやかもち)。718?~785。奈良時代の官人、歌人。
水を汲む少女らが、三人、四人、五人と入りみだれてさざめいている。寺の
井戸のほとりには早春の、淡い紫のカタクリの花がふるえている。少女らの動
きと可憐な花の対比が清清しい。八十は多くの、の意。堅香子はカタクリ。花
言葉は「晴明」、なんともこの、家持の歌にピッタリです。
750年(旧暦)3月2日、越中の国(富山県)で詠んだ歌、「堅香子(か
たかご)草の花を攀(よ)ぢ折る歌一首」という詞書があります。
当店のお客さまにも若く、活発な女性たちが多く、和気藹々の彼女たちの姿
を重ねて詠みました。当店の女性たちの傍らには、カタクリの花の代わりに、
水割のグラスが‥‥。
■【「Bar 十月」作品展】
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◎熊谷直樹写真展「古墳散歩」:1月4日(土)~15日(水)
熊谷さんは建築写真家。建築の写真を撮るかたわら、各地の古墳、古墳のあ
る風景を撮っています。十点ほど展示しています。
◎津布久智写真展「VAGABOND」:1月16日(木)~31日(金)
津布久さんも建築写真家。前回は内外各地で撮った写真でした。今回はどん
な写真を展示してくれるでしょうか。
2月は、
◎多賀谷無人作品展:2月1日(土)~15日(土)
◎ソン・ヨンジュ作品展:2月17日(月)~28日(金)
■【日本酒の会】
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1月・第101回日本酒の会は「北海道のお酒」です。
候補酒は、北の誉(小樽市)、熊古露里(小樽市)、金滴(樺戸郡新十津川
町)、北の勝(根室市)、大雪乃蔵(旭川市)、雪氷室 一夜雫(旭川市)‥‥。
1月25日(土) 午後7時頃~、当店「Bar 十月」で。
会費は2,500円、酒肴付。
おもに地元のみ流通の、おいしいお酒が登場します。うるさい薀蓄なし。初
めての方、大歓迎!
2月は「青森県」、3月は「静岡県」のお酒の予定。
皆様、いっしょに、おいしいお酒を飲みましょう。
■【お知らせ】
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◎『百花十月』第3号(2013年12月20日発行)、好評発売中。
poetry:螺子巻き(竹尾春葉)、mystery:深夜プラマイ0(歌堂敏彦)、
ラテンアメリカ前衛詩人列伝[3](鼓直)。¥150
皆様、お読みください。
◎SIX COSMOS 6人展
当店ゆかりの作家さんたちの作品展。石原智是、魚田元生、小林はくどう、
白川雅啓、田中一光、又村統各氏の6人展。
期間:2014.1/25(土)~2/3(月)10:00~17:00(無休)
会場:平賀敬美術館・ギャラリー石の蔵
神奈川県足柄下郡箱根町湯本613 tel.0460-85-8327
http://www.hiraga-key-museum.com/
■【映画日記】
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なんだか見たい映画が目白押しで、映画館に住み込みたいぐらいです。
さて、12月に観た映画は、
1.おじいちゃんの里帰り 10.キャプテン・フィリップス
2.燦燦 11.かぐや姫の物語
3.ファッションを創る男 12.麦子さんと
4.ウオーターフラワー 13.楽隊のうさぎ
5.セッションズ 14.ファイヤbyブルタン
6.ブランカニエベス 15.バックコーラスのディーバたち
7.天心 16.少女は自転車に乗って
8.鑑定士顔のない依頼人 17.祭りの馬
9.アンナ・ハーレント 18.武士の献立
「おじいちゃんの里帰り」最後の孫のスピーチは、とてもけなげで説得力が
あります。移住労働者の悲喜こもごもを良く撮っています。
「ブランカニエベス」は映像が素晴らしく、動く写真展のよう。音楽も活き
活きとして、作品を上質なものにしている。なんと言ってもモノクロの台詞な
しという作品ではあるが、眼から鱗の作品でした。とてもおすすめ。
「アンナ・ハーレント」「バックコーラスのディーバたち」「少女は自転車
に乗って」も大変おすすめ。
また、「セッションズ」で、セックスカウンセラーというものの存在を知り、
これにもびっくり。日本でもそのうちできるのでしょうか。それとも、もうす
でにいるのでしょうか? 今年も、映画だけはたくさん観たいとおもいます。
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編┃集┃後┃記┃
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昨年、町屋にある美容院に行ってきました。初めて降りた駅にもかかわらず
懐かしい、夕餉の支度の匂いがただよってくるような町でした。東京にもまだ
まだ、知らないけど記憶の中に眠っているような町があるのですね。あちこち
行ってみたいと思いました。
毎月、映画で、いろんな国の因習とか風習とかを観たり知ったりしますが、
「少女は自転車に乗って」にもびっくりしました。イスラムの国では女性が顔
をさらけ出すことはまだまだなのですね。なんと言ってもまだまだ日本は居心
地がよい、ということなのかもしれません。
日本酒の会が100回を越えました。月1回、継続は力なりと言いますが、
自分でも驚きです。みなさんの参加あればこその100回です。ありがとうご
ざいます。まだ続きます。みなさま、お出かけください。
さて、冒頭にもふれましたが、箱根駅伝往路5区の日体大の服部選手はゴー
ルの際、両手を合わせてギャラリーに一礼、その姿には本当に感心しました。
彼には神様が応援したのでしょうね。きっと。気持ちのよい場面が沢山の箱根
のドラマでした。
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十月通信 2014.01.10 第077号
●発 行:「Bar 十月」 くぼたかずこ
〒160-0021 新宿区歌舞伎町1-1-10 tel.03-5272-1171
E-mail:kkmoravia@u01.gate01.com
●営業日:月曜~土曜(祝祭日も営業しています)
17時~24時(土曜・祝祭日は19時―24時)
日曜は休みます。
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○「Bar 十月」ホームページ: http://sites.google.com/site/kkmoravia/
○「Bar 十月」紹介ページブログ: http://ju-ga-tsu.blogspot.com
○「ゴールデン街」ホームページ: http://www.goldengai.net/
http://goldengai.jp/pg12.html
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