━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━十月通信 2015.09.10 第097号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━みなさま、いつもご贔屓いただきありがとうございます。まだまだ夏を脱ぎ捨てる気も時間もなかったのですが、八月も半ばを過ぎたら、秋が鎮座してしまいました。夏の雲もまたもどってくると思っていましたのにね。無理矢理って感じ。なんだか秋にハイジャックされたようです。本来、どことなく秋の感じがする風が吹いたり、雲のかたちが微妙に変わってきたり、虫の声がしたりと、だんだんに秋バージョンになっていくものですが、今年は、突如として秋になってしまいました。ゆく夏も来る秋も、なんとせっかちなことでしょ。これも気候異変のひとつでしょうか。「十月」は9月の大型連休期間も営業 いたします。さて、今月のわたしの歌。♪ もしかしてこれって秋なの風寒く昨日の夏が行方不明だ♪ ゆく夏の背後(うしろ)見送るいとまなく突然秋が対面正座♪ ニッポンの秋よ静かに訪れよ目にはさやかにみえねども♪ 秋襲来秋場所だものうっちゃりで半袖Tシャツしょんぼりしてる♪ 真っ白な洗濯物でひと占い歳は三十きっと良い人今年は、信じられないほど急に、夏がいなくなってしまい、突如秋が隣に居るといったこの頃です。準備もなにもする間もなく、消え入りそうな夏を送っているという毎日。もう秋? なんて言っているうちに、気がついたら冬、がやってくるのでしょうね。 それにしても、今年の天気は恨めしい。近所を散歩していて、辺りを見渡したときに、やたら綺麗に、きちんと、洗濯物が干してあるベランダがありました。真っ白いシャツが、ドアボーイのように何枚も並んで、まるでラインダンスのよう。きっとキチントさんなのでしょう。見ていて気持ちの良い光景でした。■【好きな歌】● ……………………………………………………………………………………… ●♪ なぜ生きる みたいな本と目が合ってしまった春の終わりの丸善♪ 指がたりないのだと言う妹はピアノの白に指をひたして安良田梨湖「ああすれ違う」(「短歌往来」8月号)安良田梨湖、1991年岡山県生まれ。岡山大学文学部卒業。現在、中川佐和子選歌欄所属。若いっていいなぁ、と思わせる歌です。自分もこの年代から歌を作っていたら、いまごろどんな歌を作っているだろう、なんて思わせたりする歌です。清潔感があって、気持ちの良い歌です。これからがとても楽しみ。♪ 猫の尾に骨のあることかなしくて真昼をねむる真昼をたべる♪ 鏡台にめがねを置けば見る〈われ〉と見られる〈われ〉がああすれ違う♪ 納豆の糸を木箸に巻きつけてまきつけてもう二十三歳■【「Bar十月」作品展】● ……………………………………………………………………………………… ●◎川村祐美作品展:9月1日(火)~15日(火)川村祐美さんはこの春、イタリアから帰ってきました。いままでと違った作品を展示しています。新しい展開が楽しみです。◎犬飼三千子作品展:9月16日(水)~30日(水)犬飼三千子さんの作品をみていると、三千世界、宇宙のイメージがかさなってみえてきます。今回はどんな作品でしょうか?9月は、◎呉美樹作品展:10月1日(木)~15日(木)◎野田新五とおぐらとうこ二人展:10月16日(金)~31日(土)呉美樹さんは、力強くそしてファンタスティックな作品を制作している方です。野田新五さんと、人形作家のおぐらとうこさん、どのようなコラボレーションを展開するか、楽しみです。■【日本酒の会】● ……………………………………………………………………………………… ●9月・第121回日本酒の会は「三重県のお酒」です。候補酒は、義左衛門(伊賀市)、上げ馬(桑名市)、宮の雪(四日市市)、俳聖芭蕉(伊賀市)、天遊琳(四日市市、早春(三重郡菰野町)‥‥‥。9月26日(土) 午後7時頃~、当店「Bar十月」で。会費は2,700円、酒肴付。おもに地元のみ流通の、おいしいお酒が登場します。うるさい薀蓄なし。酒肴の持ち込み、また初めての方、大歓迎です!10月は「鳥取県」、11月は「愛知県」のお酒の予定。毎月、各県別に数本揃える日本酒ももうすでに三巡目。知られていない旨い酒、発見! なんてことがあります。皆様、是非、いらしてください。■【お知らせ】● ……………………………………………………………………………………… ●◎『百花十月』第10号 ¥150/1部 7月20日発行予定! 残部僅少。ポエトリ:十月の鄙歌(原田克子)、スケッチ:酒飲みに「今度」はない(酒井充子)、ラテンアメリカ前衛詩人列伝10 エンリケ・ゴメス・コレア(鼓直)、表紙画:ヨシムラトキコ。十月10周年記念号、女性の執筆者でま とめました。◎2015東京湾クルーズ:大江戸ぐるっと一回り!(主催:粧)9月13日(日)14時半30分両国東京水辺ライン乗り場集合東京湾クルーズ約3時間。料金:早割り10,800円(8月20日まで)。お申込みは当店へ。■【映画日記】● ……………………………………………………………………………………… ●なんだか見たい映画が目白押しで、映画館に住み込みたいぐらいです。さて、8月に観た映画は、1.共犯 12.二つの名前を持つ少年2.コンフェクション 友の告白 13.ブラック・シー3.HERO 14. ミッション:インポッシブルローグ・ネイション4.彼は秘密の女ともだち 15.ナイトクロウ5.TATOO [刺青] 16. あの日のように抱きしめて6.この国の空 17. ひとりひとりの戦場最後の零戦パイロット7.日本のいちばん長い日 18. 犬どろぼう完全計画8.セバスチャン・サルガド 19. インターセプション盗聴戦9.筑波海軍航空隊 20. レッドカーペット10.ボヴァリー夫人とパン屋 21. ロマンス11.チャップリンのおくりもの筑波海軍航空隊」は学徒動員で霞ヶ浦の海軍航空隊に入れられ、操縦を叩き込まれた若者たちのうちの、生存者達の生の言葉。ほとんどが90歳を超えており、その言葉は今の政治家に是非是非聞かせたい言葉。「セバスチャン・サルガド」は報道カメラマンのサルガドのドキュメンタリー。彼の発する言葉は、真摯で善良で優しい、だからあのような写真を撮ることができるのだと納得。大変お薦め。「二つの名前を持つ少年」「あの日のように抱きしめて」「彼は秘密の女ともだち」「ロマンス」等はお薦め。たなだゆき監督は愉快な作品を撮るので楽し みです。───────────────────────────────────編┃集┃後┃記┃━┛━┛━┛━┛8月後半はお日様の出番が少なく、あの夏特有の入道雲も、お目にかかることがあまりなかったような気がします。夏はやっぱり夏らしく、そうあって欲 しいですね。果物も人も、身体の中が燃えるような陽を受けて、熟成するのです。今年はなにか、甘さ控えめな自分になったような気がします。毎朝、新聞を読むと、心の奥になにか吹っ切れない思いが日々沈殿してゆき ます。都合ででかけることができず不甲斐ないのですが、国会議事堂の周りを、魂だけがグルグルしています。みなさま、もうじき口にするであろう秋の果物を手にするとき、農家の方の苦労を思い浮かべて味わっていらっしゃいますか。農業も漁業もなにより自然に翻弄されがちな仕事です。暑いの寒いのと文句も言わないで、大地を耕す人、大海原に船を出す人、本当に頭がさがります。私も毎日、ゴールデン街さして、靖国通りを渡り、四季の小径を夕まぐれに通って、深夜、月を供にして家路につきます。もっともっと淡々と、暦をめくることができたらなあ、と思う今日この頃です。───────────────────────────────────十月通信 2015.9.10 第097号●発 行:「Bar 十月」 くぼたかずこ〒160-0021 新宿区歌舞伎町1-1-10 tel.03-5272-1171E-mail:kkmoravia@u01.gate01.com●営業日:月曜~土曜(祝祭日も営業しています)17時~24時(土曜・祝祭日は19時―24時)日曜は休みます。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○「Bar 十月」ホームページ: http://sites.google.com/site/kkmoravia/ https://www.youtube.com/watch?v=8Y7W9QUVJJk○「Bar 十月」紹介ページブログ: http://ju-ga-tsu.blogspot.com<http://ju-ga-tsu.blogspot.com/>○「ゴールデン街」ホームページ: http://www.goldengai.net/ http://goldengai.jp/pg12.html
2015年9月10日木曜日
十月通信 9月号
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