2016年10月11日火曜日

十月通信 10月号



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        十月通信   2016.10.10 第110号

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 みなさま、いつもご贔屓ありがとうございます。
 うろ覚えですが、「○○コロすにゃ刃物はいらぬ。雨の三日も降ればいい」
なんて言い回しがあったような。このごろは三日どころか殆ど雨ばかりで、身
も心もお財布も壊滅状態です。お天道さま! 出番ですよ! って叫びたいで
すね。運動会など、秋のイベントが延期になって、がっかりする子供達を見る
とホントに哀れで仕方がありません。天高く馬肥ゆる秋は、天低く畑痩せる秋
かも。
 湿りがちな毎日を、せめては、気持ちだけでもシャープ! 晴れやかに! 
の気分でいたいです。
 さて今月のわたしの歌です。

 ♪ 台湾の九份雨に打たれきて往時もこうか? 悲情城市の
 ♪ 四面に願いを書いた十份のランタン空に雨伐り分けて飛ぶ
 ♪ 台北のネオンが雨にきらめいてわれら七人辻から辻へ
 ♪ 街中に優しさ数え台北の電車や道路やなにげない場所
 ♪ 長月の雨は嘘つき何を企む? わたしのブラウスなおも濡らして

 念願の台湾に行ってきました。東日本大震災の後、世界で、最速で、一番多
額の寄付をしてくれた国。行って、大いに納得。本当に我らに優しく驚いてし
まいました。電車内や、デパートのちょっとした待ち合わせ空間などでも、若
者がすぐに場所を譲ってくれるのです。おそらく、日々の暮らしに満足してい
るのか、もともと優しい国なのでしょうか。
 開墾した土地を9人で分けたに由来す九份(きゅうふん)は、侯孝賢監督「悲
情城市」や宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」ロケ地とか。車で向かう途中から
すごい雨、まるで世界を洗い流すような感じの土砂降りの中、観光客があふれ
る階段状の狭い街を上ったり下りたり。街も、人も、食も、雨も堪能!
 九份の近くの十份も観光客があふれていました。こちらは、列車が通る線路
のすぐ脇で、おおきなランタンの四面に願いを書いて空へ飛ばしてきました。
たくさんの人が願いを書いて嬉しそうに見守っていたのが印象的。
 台湾の人は働き者のようで、24時間営業も多く、ネオンが雨の道路に映え
て映画のよう。そして親切このうえないです。
 9月は雨が多く、長く、強く、うんざりでした。


【好きな歌】
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 ♪ 宮崎県児湯郡木城町石河内濃闇のなかの梨の返り花
                伊藤 一彦「青之風土記」昭和62年

 伊藤一彦(いとうかずひこ)、昭和18年、宮崎市生まれ。早稲田大学卒。
 大学卒業後、ずっと宮崎での生活を続けている。宮崎の歌人、若山牧水の研
究者でもある。どの歌も、生真面目な感じがよく伝わってくる歌で、家族を大
切に身の回りのものを、郷土を、慈しんでいる暮らしぶりが匂います。平仮名
が活き活きとして、やさしい感じがします。

 ♪ ひそやかにあきらかに空渡りゆく鳥の羽音の地には落ちこず
 ♪ 人の死をはかなむわれをうちすてて詩家のごとくに天あふぐ猫
 ♪ あたたかき雨の濡らせる郁子の花この子の恋にまだいとまある
 ♪ われのゐるここ閻浮提 白椿つぎつぎに咲きつぎつぎに落つ

■【「Bar十月」作品展】
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◎中野耕一作品展「中野耕一が描く!」:10月1日(土)~15日(土)
 雑誌の挿絵を中心に描いています「中野耕一が描く!」、剣豪、武将、サ
ムライたちの絵(原画)を展示しています。

◎西英一作品展「en4-矜持-」:10月17日(月)~27日(木)
 西英一さんは立体作品から展開して今回は写真、どんな作品を準備して
いるでしょうか。

 11月は、
 ◎中村征夫写真展:10月28日(金)~11月30日(水)
  水中写真の第一人者。新宿駅東口コニカミノルタプラザ「琉球 ふたつの
 海」開催に合わせた企画。「私の思い出深い写真を2L、および六つ切に
 て25点ほど展示」します。

■【日本酒の会】
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 10月・第134回日本酒の会は「富山県のお酒」です。
 候補酒は、三笑楽(南砺市)、黒部峡(朝日町)、名誉北洋(魚津市)、よ
しのとも(富山市)、勝駒(高岡市)‥‥。
 10月29日(土) 午後7時頃~、当店「Bar十月」で。
 会費は2,700円、酒肴付。

 9月「広島県」は、宝剣(純米 廣島八反錦)、亀齢(辛口純米 万事酒杯中)、
美和桜(純米 備北水田米)をいただきました。
 11月は「宮城県」、12月は「秋田県」のお酒の予定。毎月、月末の土曜
日に開催。皆様、いっしょに、おいしいお酒を飲みましょう。

■【映画日記】
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 なんだか見たい映画が目白押しで、映画館に住み込みたいぐらいです。
 さて、9月に観た映画は、

  1.神様の思し召し      12.聲の形
  2.ハート・ビート      13.超高速! 参勤交代! リターンズ
  3.アスファルト       14.グッドバイ・サマー
  4.グランド・イリュージョン 15.コロニア
   見破られたトリック    16.怒り
  5.さとにきたらええやん   17.山河ノスタルジア
  6.あなた、その川を渡らないで 18.プラットホーム
  7.涙の数だけ笑おうよ    19.函館珈琲
   林家かん平奮闘記     20.校庭に東風吹いて
  8.にがくてあまい      21.将軍様、あなたのために映画を撮ります
  9.オーバー・フェンス    22.神聖なる一族24人の娘たち
 10.エル・クラン       23.アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲
 11.君の名は。        24.ハドソン川の奇跡

 9月はなかなか秀作揃いで、沢山通いました。まずおすすめ一覧を。
 「神様の思し召し」「超高速! 参勤交代! リターンズ」「ハート・ビート」
「怒り」「君の名は。」「コロニア」「山河ノスタルジア」「プラットホーム」
「ハドソン川の奇跡」などなど。
 「コロニア」は、ナチの残党が、チリのピノチェト政権下で独自の世界を作
り、多勢の人を監禁したり虐待した事実に基づいた作品。40年もの間存在し
たことも驚きで、多くの人に知って欲しい話です。
 「超高速! 参勤交代! リターンズ」は、単純に面白く、笑うことの楽しさ
を実感しました。
 「神聖なる一族24人の娘たち」は、ロシア西部ボルガ川流域に500年も
の間、我が道を行く国、マリ・エル共和国という国があるそうな。これはいつ
の時代? て感じです。現代の不思議な昔話のよう。
 「ハドソン川の奇跡」80歳を過ぎても着眼の良さ、説得力のある作品を連
打する、クリント・イーストウッド監督には只々敬服いたします。

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編┃集┃後┃記┃
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 先月の通信でもお伝えしましたが、高倉健を題材にしたドキュメンタリー映
画「健さん」は、この秋、モントリオール映画祭のドキュメンタリー部門で、
最優秀賞を受賞した質の高い作品です。健さんの映画は私もかなり見ていて、
「健さん」を見ていて、いろいろ納得するところがありました。日比遊一監督
のこれからの眼を期待したいですね。

 思い切って台湾に行ってきました。なんと贅沢なことに、「台湾人生」「台
湾アイデンティティ」等ドキュメンタリーの酒井充子監督のアテンドです。
「人和園雲南菜」「常青餃子館」「古早厝」等々のお店で、次から次へと出て
来る料理に舌鼓を打ち、朝は豆腐粥に大根餅、夜は夜店の臭豆腐等々‥‥。胃
疲れもなく、本当に栄養満点の卓を囲むことができて、幸せな2泊3日の旅。
さらに人々は大変温和で、自分も優しくなれそうでした。
 台湾も日本も雨ばかり。この雨を、「アメルギー」として、大いにエネルギ
ー変換活用できるとよいですね。

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         十月通信  2016.10.10 第110号
●発 行:「Bar 十月」 くぼたかずこ
     〒160-0021 新宿区歌舞伎町1-1-10 tel.03-5272-1171
     E-mail:kkmoravia@u01.gate01.com
●営業日:月曜~土曜 17時~24時(土曜は19時―24時)
     日曜・祝祭日は休みます。

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Bar 十月 ホームページ : http://sites.google.com/site/kkmoravia/
十月通信 back number: http://ju-ga-tsu.blogspot.com

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